いつもの夕方
- 2015/03/26
- 09:55

だんだん春に向けて日が長くなってきたというものの、夕方の作業は灯光機の元で。透明ガラスの白熱球の、少し熱を持ったふわっとあたたかみのある明かり、におい。白熱灯から蛍光灯を使うようになり、経済的ではあるものの、ちょっと無愛想に感じるその明かりに物足りなさを感じていたのだけれど、今では更に進化してLDE球の光。造作工事に入ると更に細かい仕事を要求される大工さんたち。手元の明かりはとても大切だけれども、明...
木と樹
- 2015/03/23
- 15:17

出会いと別れの三月に、また一軒のお引き渡し。庭に植えた樹たち。新一年生のように真新しい名札を付けて、新しい土地でのスタートです。マユミ、ヤマボウシ、ウメモドキ、ジューンベリー…和室などに用いた木材は、施主から譲りうけた思い入れの深いもの。職人さんの手でもう一度命を吹き込まれる。樹々たちは、季節の移り変わりと一緒に私達を楽しませてくれ、これからずっと同じ場所で、家族の成長を温かく見守ってくれる。...
モノとの関係
- 2015/03/13
- 12:06

先日、三条の野菜の食卓・ベジテーブルさんで、エコライフを楽しむ会主催の「365日のシンプルライフ」というフィンランドのドキュメンタンリー映画を見てきました。主人公ペトリが、失恋をきっかけに、身の回りの「モノ」を一旦すべて倉庫に預け、そこから、1日に1つだけを空っぽの新しいアパートに持ち帰って生活していく。そして1年間続け、その間は何も買わない。本当に必要なものを真剣に考え、「人生で大切なもの」を見...
この木何の木
- 2015/03/04
- 09:38

人にそれぞれ個性があるように、木にも様々な属性があり、特徴があり、素性がある。普段建築現場における素材選びは、経験と感覚と感性から来るものが大きいと思う。時には、植物の分類にまで遡って、じっくり見つめる。・・・・と、日常とは違った視覚で見えてくる。100倍レンズのルーペを使い、木口をじっと観て水分を吸い上げる道管、栄養を蓄える樹脂道、樹脂細胞を覗き込む。マツ科やヒノキ科などの針葉樹、ケヤキを含むニ...