土の記憶
- 2016/06/23
- 11:40

新潟市高層階が建ち並ぶ市街地の狭間に、そこだけ時間をタイムスリップしたような空間。推測築150年余と思われる、土蔵。ツタが絡みつき、上塗りの漆喰が剥がれ落ちてはいるものの、そこに身を置くと守り抜く使命感を授かったかのように感じられる。外からの火災を守るための防火窓の扉。風化が進み、ここの部分はやむなく解体を強いられるも、土で塗り固められた扉の骨組みに触れ、当時の左官職人さんの技術に圧倒される。先人...
青空と屋根土と槌の音
- 2016/06/03
- 14:48

六月の澄み切った青空にコカーン、コカーンと響き渡る、木槌の音。ひと月かけて刻み上げた柱、梁が次々と組み上げられて行きました。住宅密集地で、クレーンを止めると片側通行してしまう立地ですが、ご近所の方々が、お互いさまですからと温かい言葉をかけてくださいました。そして上棟日の朝からは、屋根の上に土を入れる作業。土蔵の土屋根、置屋根をヒントにしたこの工法。これからの季節夏の日射を遮る効果は絶大。青空の下、...